失敗したネットショップから学ぶ「3つの勘違い」

分析

ネットショップを立ち上げたら何でも売れるわけではありません。

 

良い商品とサービス、多くのページビューと集客数、出荷量を増やすキャンペーン企画。

 

これらを駆使しても、数字は上がっていても利益が伴わないことがあります。

 

それはネットショップに於ける「勘違い」をしているからです。

 

その「勘違い」しがちな3つの項目を見て行きましょう。

 

勘違い1:集客すれば全てうまく行く!と思っている

大手のショッピングモールで宣伝している「圧倒的な集客数!」という言葉からもわかるように、集客できれば売れると考えているショップは多いようです。

 

しかし、集客出来ても購入してくれないと利益はあがりません。

どんなにページビューが多くても、購入してもらわない限り売上は上がらないのです。

 

集客をゴールと考えてしまうと失敗する

集客はもちろん大事ですし、そもそも人が来ないとモノは売れないのですが、集客をゴールと考えてしまうと失敗します。

「集客するために」と、様々なテクニックを試したりお金をかけているばかりで、肝心の「買ってもらう」対策がおざなりになってしまうのです。

 

売れない理由は「集客できないから」と思い込んでしまうと、高額な広告などに闇雲に金銭を投入していきます。

勘違いしているショップの場合、広告費だけが飛んでいき、売上は上がらないまま失敗となります。

 

売上を上げるために必要なことは「成約率」の向上です。

集客できたお客様の内、何割のお客様が購入するのか、その「成約率」を上げる戦略を練りましょう。

 

参考:成約率を上げるLPO20の方法とは?

 

勘違い2:良い商品だから売れる!と思っている

「この商品は良いオイルを使っていて初めての製法だから売れます」

「世界中から厳選した美容成分を配合している美容液だから売れます」

と自信満々で売り出す方は大変多いです。

 

キャッチコピーも「日本初!」や「最高峰!」という商品にフォーカスした言葉が並びます。

 

当然、なかなか売れません。

アクセス解析を見ても数字が伸びません。

 

そして、「こんなの良い商品なのに売れないのは、集客できていないからだ」と、前項の「集客できればうまくいく」スパイラルに陥ってしまうのです。

 

しかし、似たような商品で、他店よりも価格が高くても、売れているショップがあります。

その違いはなんでしょうか。

 

実は「集客」ではなく「売り方」に違いがあります。

 

商品にフォーカスすると、どうしても商品の説明になってしまいます。

そうではなくて、商品・サービスから得られる価値観にフォーカスする事が重要です。

 

価値観にフォーカスした臨場感のある売り方

着眼点を変え、売れているショップを見ると、自分のショップと違うところが見えてくるはずです。

品質・サービスはもちろんのこと、商品説明の文章、写真の撮り方見せ方、お客様の声の見せ方、見込み客へのアプローチの仕方などです。

 

ネットショップも最終的には人から人へ商品・サービスをお届けしているので、リアルの店舗と何ら変わりません。

しかし、触らず手に取ることもなく、写真と文章のみでイメージを伝え無くてはならない分、リアル店舗よりも難しいと考えるべきです。

 

売れているショップの「価値観にフォーカスした臨場感のある売り方」を知ることが必要です。

 

勘違い3:ネットだからほったらかしでも売れる!と思っている

一時期「ほったらかしでも売れる」という文言が流行ったことがありました。

 

しかし、ほったらかしでも売れるサイト・ネットショップなど、今の時代は存在しません。

ネットショップの場合、様々な端末やツールの進化と共に歩む必要がありますので、常にテストを行い改善を重ねていかなければなりません。

 

リアル店舗と変わらない接客サービス

売れているネットショップは、見えないところで様々なアプローチを行っています。

商品のお役立ち情報などをブログで更新したり、FacebookやTwitterなどのSNSとの連動、お客様や見込み客へのメールマガジン、リアル店舗との連動など、見えないところで毎日リアル店舗と同じようにお客様と接しているのです。

 

本当に売れているショップは、お客様をほったらかしにしないショップ運営が大切な事を肌で感じています。

 

誰でも簡単に店舗を持ち、モノを売ることが簡単になったと思われがちなネットショップですが、売れるショップ運営のためにはリアル店舗と同じように、「人」に対するコミュニケーションが必要です。

 

とにかく「集客数」や「アクセス数」、システムマチックな方法に傾きがちなネットショップの運営ですが、それだけでは売れるショップに育てることは出来ません。

 

正しい売り方を知っていれば、極端な話、どんな商品でも売れるショップにすることが可能です。

売れているネットショップは、顧客の心理を掴み、惹きつける方法を知っています。

 

他業種の常識からヒントを得る

これらを解決する方法は、売れているネットショップだけではなくリアル店舗から沢山学ぶことが出来ます。

 

その際、同業種だけではなく他業種にも是非目を向けてみて下さい。

 

例えば、昔からよくあるスーパーマーケットでの試食。

これは商品をまず体験して頂き、その後安心して購入して貰うという事ですが、化粧品やサプリメントの無料お試しセットは、まさにこれと同じ原理ですよね。

 

このように他業種で常識となっている事を自分の業種に持ってくるとどうなるのか?と考えるだけでも沢山の方法が見つかると思います。

 

山中洋史

コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka

ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。

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