成功するネットショップのユーザビリティ10箇条

成功するネットショップのユーザビリティ10箇条

ネットショップ運営者の皆様にとって、ユーザーから観たショップの使いやすさ(=ユーザビリティ)は、非常に気になるテーマではないかと思います。

 

Amazonや楽天市場などの大手ネットショップであれば、莫大な予算を投じて消費者心理などを研究した上で、最も売上に繋がるサイト構成にしています。

では、個人が運営するネットショップでは、どんなポイントに気を付ければ良いのか、この記事では「10箇条」にまとめてご紹介します。

 

第1条:目立つ場所にトップページへのリンクを掲示する

ショップ内の全てのページにの目立つ位置に、「トップページ」または「Home」などのリンクを掲載しましょう。ネットショップを含め一般的なWEBサイトでは、ヘッダー部分のロゴをクリックすればトップページに遷移できるのですが、そのことを知らない人も少なくありません。

 

そのため、グローバルメニュー(ヘッダー直下のメニュー)やサイドバー上部などの目立つ箇所に、トップページへのリンクを必ず設置しましょう。

 

また、同様の目的でパンくずリストも必須です。パンくずリストとは、トップページから現在位置までを階層構造で表示したリンクです。

トップページへ戻ることもスムーズになり、また閲覧中のページ属性もわかるので、サイトの全体像をユーザーが掴み易くなります。

 

第2条:リンクテキストのスタイルをサイト全体で統一する

ネットショップを構築する上で、「商品カテゴリページから商品詳細ページへのリンク」「商品詳細ページから類似商品のページへのリンク」など、テキストリンクを利用する場面は多々あります。

 

ユーザーが一目でクリック可能なリンクだと判断できるように、サイト全体でテキストリンクのスタイルを統一しましょう。

 

特に拘りがなければ、青文字に下線を引くスタイルが、多くのサイトで採用されているのでオススメです。

 

第3条:ショップの顧客層に応じたフォントサイズにする

ネットショップ構築サービス(カラーミー、ショップサーブ、ウェルカートなど)を利用してネットショップを構築する際、テキストのフォントサイズはデフォルトで、12~13くらいに設定されていることが多くなっています。顧客層が若者中心のネットショップであれば、デフォルト設定のままで問題ありません。

 

しかし、最近では中高年層にもネットショップングが浸透してきていますので、ご自分のネットショップの顧客に中高年層が多い場合には、フォントサイズを大きめにしたり変更できる機能を設置するなどの工夫が必要でしょう。

 

また、フォントサイズを指定しないという考え方もあります。ユーザーが設定しているフォントサイズを基準にするのです。

 

ご自分のネットショップの顧客の傾向を知り、一番最適な方法を考えてみてください。

 

第4条:顧客の購買意欲を刺激する写真を掲載する

商品を実際に手に取って確認することができないネットショップにおいて、商品写真が果たす役割は非常に大きくなります。いかにして顧客の購買意欲を刺激するのか、掲載する写真の選定に大きく掛かっています。

 

たとえば、衣類やバッグなどの場合、商品写真単体が良いのか、モデルが着用している写真が良いのか。

生鮮食料品の場合、商品写真よりも、調理した状態の写真の方が良いかもしれない。など、ご自身の販売する商品を購入する顧客の心理を想像して、「欲しい!」という気持ちを刺激する写真を掲載しましょう。

 

第5条:送料・発送・手数料・返品などの情報をまとめて掲載する

ネットショップを利用する顧客の多くが、「送料は掛かるのか?掛かるとしたら幾らなのか?」「発送から受取までに必要な日数は?」「代引だと手数料が必要なのか?」「返品はできるのか?」などの疑問を抱えています。

 

これらの疑問に対する答えを1ページにまとめて掲載して、サイトのフッター部分などにリンクを掲示しましょう。

ユーザーの疑問を解消するコンテンツがなければ、そのユーザーは他のショップに逃げてしまいますので、必須だと考えて用意してください。

 

第6条:商品の並び替え機能を実装する

商品数の多いネットショップの場合、商品の並び替え機能は必須です。

「価格が安い順」「人気順」「セール商品」「サイズ」など、販売する商品の特性を考えた上で、ユーザーの利便性に寄与する並び替え項目を用意してください。

 

たとえば、紳士服のネットショップを訪問したユーザーが、「ネクタイ」というカテゴリをクリックして100商品以上がなんの法則性もなく並んでいたら、購入する意欲を失うでしょう。

 

しかし、そこに「価格順」「人気順」「ビジネスシーン」「カジュアルシーン」などの並び替え項目があれば、商品を選ぶ手助けをすることができます。

 

第7条:購入ボタンを目立つ場所に分かりやすく掲示する

商品詳細ページの目立つ場所に「購入ボタン」を設置しましょう。

もちろん、ネットショップで購入ボタンを設置していないケースは存在しません。

どのネットショップにも購入ボタンは設置されているのですが、上手く目立たせることができていないケースが散見されます。

 

購入ボタンを押して商品を購入してもらうことが、ネットショップを運営する最大の目的です。

商品詳細ページを一目見て目立つ場所に、ちょっと大きめのサイズで「ご購入はこちら」などのボタンを設置しましょう。

既存の成功しているネットショップを参考にすると、ボタンの色は黄緑または赤が効果的です。

 

第8条:商品のスペック情報は可能な限り詳細に記載する

商品のスペック情報は可能な限り詳細に記載しましょう。

衣類やバッグやアクセサリーであれば、「サイズ」「カラー」「素材」など。パソコンやスマホなどの電化製品であれば、「サイズ」「重量」「機能」「システム情報」など。

 

これらの情報は、顧客が購入判断を下す際の大きな判断材料になります。

それぞれの商品詳細ページの中で、最も目立たせるべきなのは写真やキャッチコピーなどですが、スペック情報は一覧表などにして必ず掲載してください。

 

第9条:全ての商品ページにメールフォームへのリンクを掲載する

全ての商品詳細ページに、お問い合わせを受け付けるためのメールフォームへのリンクを設置しましょう。

顧客が商品に関して疑問を抱いた時に、「すぐに質問できる仕組みがあるか否か」は、ネットショップの売上を大きく左右します。

 

商品ページを見て、疑問を抱いて、わざわざメールを送ってくれる人というのは、適切な回答を迅速に返すことさえできれば、売上に繋がる可能性が非常に高いものです。

見込み客を確実に購入者にするために、メールフォームの設置は必須ですので、必ず取り組んでください。

 

第10条:ショップの運営者/運営企業に関する情報を掲載する

ネットショップの運営者には、特定商取引法という法律に基いて、「ショップ名」「法人名」「担当者名」「連絡先」などを明記することが義務付けられています。

 

そのため、全てのネットショップが最低限の情報は掲載しているのが現状です。

ですが、顧客の信頼を獲得するためには、法律上の最低限の情報開示に留まらず、顧客が知りたいと思う様々な情報を積極的に開示すると良いでしょう。

 

たとえば、海外から商品を輸入するショップなら、輸入元の情報や商品買付のレポートなどは効果的です。

自社商品を販売する場合は、製造工程や商品開発の現場などを詳しく掲載することで、信頼獲得に繋がることもあります。

 

ネットショップのユーザビリティのまとめ

ユーザービリティを向上させることは、ネットショップを運営する限りはずっと考えなければならない、終わりのないテーマです。

 

日々のショップ運営の中で顧客のことを考え続け、少しでも快適にショッピングができる環境を整えることが、継続的に選ばれ続けるネットショップを育てる秘訣です。

 

地道な取り組みですが、必ず結果に繋がりますので、ぜひ継続してください。

 

山中洋史

コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka

ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。

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