前回「ネットショップで伝わる文章を書くための5つのコツ-初級編-」では文章を書くことに慣れてもらうこと、書くことに対する苦手意識を取り除いてもらう為のコツをお話しました。
今回は、実際にネットショップで商品説明を書く時の具体的な書き方のコツをお話をさせて頂きます。
コツ1:お客様がどんな人かを常に意識する
最も大事な事は「誰に向けて文章やメッセージを書くのか?」ということです。
お客様の求めていることに着目し、それを叶えることの出来る商品があると説明することでお客様の気持ちを動かすことができます。
例えば、バリスタマシーンを検討中の場合「味にこだわるのか?」「手軽さを求めているのか?」など人により求めるものが変わりますので、当然文章やメッセージは変わります。
しかし、不特定多数の方を取り込もうとアプローチするとメッセージがボヤけてしまい、結局のところ誰にも響かない文章になってしまいます。
また、「誰に向けてメッセージを書くのか?」を明確にすると広告媒体やデザインなども具体的になります。
逆にお客様が明確でないと、何もかもがぼんやりとしてしまい、全ての効果が下がります。
まずは、「お客様が誰なのか?」を明確にしましょう。
コツ2:商品説明キャプションではお客様の興味に興味を持つ
キャプションとは商品の写真についている30文字前後の短い商品紹介文の事です。
この短い文章でお客様の興味を引いて、クリックして貰える文章を書かなくてはいけません。
特にあなたがYahoo!や楽天などのショッピングモールに出店していた場合、あなたの出品している物と同じ商品や類似商品が他店も出品している可能性があります。
もし、他店のキャプションが魅力的だった場合、他店にお客様が流れてしまいます。
それほどキャプションは重要な役割を果たしているのです。
ではどうすれば、お客様の興味を引いて、クリックというアクションを起こして貰えるのでしょうか?
それは、お客様が何を求めているのか?という「お客様の興味に興味を持つ」事です。
よく「商品画像+商品の外観説明」というキャプションを見ますが、これでは「買ってみたい!」というお客様の興味を刺激することは出来ないでしょう。
お客様の興味とは、商品画像だけでは伝わらない
「商品購入後のお客様の気持ちの変化や、商品の意外な使い方や特徴など」です。
例えば、フリルの赤いスカートの場合
「可愛いフリルの赤いスカートです」
と書いてしまう人が多いのですが、それではお客様の興味は引けません。
「この夏のマストアイテム!ゆるふわ愛されスカート!」
このように書かれていたらどうでしょう?
このスカートを買うことでトレンドに乗り遅れないオシャレが出来る!
ふわっとしたスカートで可愛くなれてモテることが出来そう!とイメージでき、オシャレへの興味が刺激されるのではないでしょうか?
「お客様の興味に興味を持つ」キャプションを書くポイントは以下の2つです
・商品画像を見て分かることは書かない
・商品を買うことで得られるお客様の気持ちの変化を書く
(印象が変わる、仕事が効率的になる、面倒なことが簡単にできる・・・等)
コツ3:商品詳細ページで購入後の未来をイメージさせる
最後に、商品詳細ページでの商品説明の書き方についてお話します。
商品詳細ページでは、キャプションで興味を持ったお客様に実際に購入してもらえるレベルまで、購入意欲を高めなくてはいけません。
これが実店舗であれば、実際に商品を触ったりできますが、ネットショップだとそうはいきません。
したがって、まるでそこに商品があるかのようにイメージできる説明文にしなくてはいけません。
その為には、淡々と商品の説明を書き連ねるのではなく形容詞を使うのも効果的です。
「とろ〜りとした○○」
「ポケットにすっぽり収まるサイズです」
など実際の感触や大きさなどを伝えることが出来るように説明します。
キャプションやキャッチコピーでお客様の興味を引き、詳しい商品説明文で迷いや不安を解消し、未来をイメージして貰う。
この流れを意識することで、お客様の購買意欲を高めることが出来る文章を書くことが出来るようになります。
なお、キャプションや商品説明分を書く時は、SEO対策をあまり意識しなくも良いと思います。
なぜなら「お客様が誰なのか?」が明確になっていれば、お客様が検索するキーワードは自然と出てくるはずだからです。
そのように商品の説明文を書いていくと、結果的にそれがお客様に必要な良質なコンテンツとなり、より多くの方に見つけて貰い易く(SEO対策)なります。
SEOありきではなく、お客様が何を欲しいか考えた結果が健全なSEO対策になっていくのではないでしょうか。
是非、今回の記事を参考にし、顧客ファーストで商品説明に取り組んでみてください。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。