ECサイトを運営する上で商品画像の重要さを意識するというのはもはや当たり前になりつつありますが、とはいえその見せ方に工夫が足りなかったり、そもそも「モノが良ければ問題ない」と思っている方もまだまだいるのではないでしょうか。
ショップの売り上げが思うように上がらないといったお悩みをお持ちであれば、そのような基本が実はおろそかになっていたり、間違った対策をしていないか再確認してみる必要があります。
あなたの商品の魅力は伝わっていますか?
特にファッションカテゴリーなどでは、ある意味”イメージ”を買うわけですので、購入後の自分の姿が想像出来るビジュアルは非常に重要です。
だからこそ細心の注意を払って魅せ方を工夫する必要があります。
特に気をつけたいのは、モデルさんと商品の相性やターゲット層への訴求に合っているかどうかです。
やはりおしゃれするための服を買うというのは自分なりの理想を探していたり変身願望からの購買意欲による所が大きく、特にECサイトにおいてはより顕著です。
その為方向性を間違えてしまうと、商品の魅力が下がって見えてしまいますので、ターゲット層への訴求を意識して見せ方を考える事が重要になります。
ここでは商品撮影のパターンをいくつか考えてみましょう。
◆モデルさんの顔を載せた場合
商品を販売するターゲット層に人気の髪型やメイクやネイルまでトータルでコーディネイトが必要ですが、ブランドとしての価値感をわかりやすく出すことができます。
◆モデルさんの顔を載せない場合
ピックアップする商品が時計や鞄、靴などの場合に使用することが多い。余計なイメージが付かないので、宣伝したい商品に目がいきます。
全体像を見たい場合は、やはりきちんと顔やメイクや髪型が見えるように全体が掲載された画像のほうが効果的ではないでしょうか。
◆商品のみの場合
余計なイメージをつけずに商品の詳細は伝わるが、単体で掲載されているとコーディネイトを提案出来ないので商品の魅力が伝えづらい。
◆マネキンやトルソーを使用した場合
堅い印象を受けるので、スーツやYシャツ、ネックレスなどのアクセサリーを見せる場合は効果的です。
また、マネキンやトルソーは「理想的な体型」をしていますので、商品の形をよりよい形で見せることができます。
◆その他
あるショップでは、逆にハンガーにかけた商品画像しか用意していません。しかしそのショップでは背景やハンガーをショップ店内のようなおしゃれなものにする工夫がなされていて、おしゃれな店内で商品を手に取って見ているような気分にさせることに成功しています。
ファッションに限らず商品の”魅せ方”は決してひとつではなく、教科書のようにやれば効果がでるとは限らないものです。
誰がターゲット層で、扱う商材の魅力は何なのかを自分達で真摯に考えて、それを最大限表現できるようにベストな方法をとらなければいけません。
そうすれば前述したような「善かれと思ってやったことがマイナスに作用した」事態は避けられるはずです。
あなたのショップや商品の特色が生きる商品の”魅せ方”を是非考えてみてください。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。