ECサイト(ネットショップ)運営者の皆さん、「もし自分のネットショップが乗っ取られたら・・・?」という不安を感じたことはありませんか!?
実は、ここ数年、このようなネットショップ運営者の不安が現実になってしまうケースが多発しています。
「なりすましECサイト対策協議会」という組織が2014年8月に発足し、2014年12月には「なりすましECサイトに注意!(http://www.saferinternet.or.jp/narisumashi/)」という啓発サイトも立ち上げられるなど、問題の拡大とともに対策も進められています。
この一連の動きには、関係省庁(消費者庁、警察庁、経産省、総務省など)もオブザーバーとして参加していることから、国としても対策が急務だと判断しているものと思われます。
さて、今回の記事では、この「なりすましECサイト」問題について、その実態から対策までをご紹介します。
まだ被害に遭っていなくても、明日は我が身だと考え、今後のためにもしっかり理解してください。
なりすましECサイトとは
なりすましECサイトとは、実在するECサイト(ネットショップ)の「屋号や称号」「商品画像」「サイトのデザイン」などを模倣したWEBサイトのことです。
URLも本家のECサイトと酷似したドメインを利用することも多く、実在する本家ECサイトと見分けが付かないほど精巧な作りの偽サイトも確認されています。
誤認した消費者が「商品代金を騙し取られる」「模倣品や海賊版などを送り付けられる」「クレジットカード情報を盗まれる」などの被害に遭う事例が急増しており、対策が急がれます。
なりすましECサイトの有無を確認しよう
自分が運営するECサイトが、なりすまし被害に遭っていないかどうか確認してみましょう。
方法としては、
①自分のECサイトと同じ店舗名でGoogle検索して他のドメインのページをチェックする
②自分のECサイトで利用している画像をGoogle画像検索して同じ画像を掲載しているサイトをチェックする
③自分のECサイトの文章をGoogle検索してコピペされていないかチェックする
の主に3点があります。
この3つの方法を全て試してみて、なりすましECサイトが見つからなければ、ほぼ被害に遭っていないと考えて良いでしょう。
特に、オリジナルの商品画像を利用している場合には、本来はあなたの運営するECサイト以外にはその画像が掲載されていないはずですので、Google画像検索でのチェックは必ず実施してください。
消費者として被害に遭わないために
なりすましECサイトは、
「日本語の表現に不自然な部分がある」
「代金の振込が個人名である(外国人の場合も多い)」
「特定商取引法に関する表示のページが存在しない」
「問い合わせ先がメールアドレスだけで、しかもフリーメールである」
「発送方法がEMSやFedEXやUPSなどの海外発送になっている」
などの特徴があります。
これらの特徴を含め、少しでも不審に感じた場合には、そのECサイトでの買い物は控えたほうが賢明でしょう。
ECサイト運営者の中にも、外国のECサイトから商品を仕入れるスタイルでビジネス展開している方も少なくないと思います。
偽物を仕入れてしまったり、仕入れ代金を騙し取られたりしてしまっては、ビジネスに大打撃ですので、消費者の立場としてECサイトを利用する際にも細心の注意を払うようにしてください。
なりすましECサイトが発覚したら
もし自社ECサイトのなりすまし被害が発覚したら、どう対応すれば良いのでしょうか?
加害者側が外国人であることも多く、現時点では確実に有効な手段があるわけではありませんが、下記の対策を一通り実行して、被害を最小限に食い止めることが必要です。
警察への通報
なりすましECサイトの被害が急増しており、すぐに警察が動いてくれる可能性は低いですが、通報は必ずしておきましょう。
また、ECサイトの運営者側だけでなく被害者からも通報があれば、警察が動いてくれる可能性が高まりますので、もし消費者から、なりすましECサイトを利用したという被害の報告があった場合には、警察への通報を協力して行うことも検討してみてください。
自社ECサイト上での注意喚起
自社ECサイトのトップページまたはサイドバーの目立つ位置に、「当ショップのなりすましECサイト(URLなど)が確認されていますが、当店とは全く関係がありません。被害に遭わないようにお気をつけ下さい」などの注意喚起を行いましょう。
あなたのECサイトに興味を持ってくれた消費者を守る姿勢を見せることは、なりすましECサイトによって失った信頼の回復のためにも大切になります。
なりすましECサイトの運営者に警告を発する
なりすましECサイトに連絡先が明記されている場合は、法的措置を取る意思がある旨を伝えるなど警告を発しましょう。
加害者側が外国人の場合には効果は薄いかもしれませんが、日本人が運営している場合には、「法的措置」や「損害賠償」などの言葉を使って警告することで、なりすましECサイトを閉鎖させることが出来る可能性があります。
なりすましネットショップ(ECサイト)対策のまとめ
自社のECサイトがなりすまし被害に遭っていないか、定期的にチェックするようにしてください。
また、なりすましECサイトが発覚した場合には、早急に対策を取ることが大切です。
ECサイト運営者として自社を守るだけでなく、大切なお客様を守るという視点も持って、なりすまし被害には断固とした対応を取ることが必要です。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。
ネットショップの売上改善のご相談を3社限定無料で承っております
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