ECサイトを運営する人なら誰でも、「今より売上をアップさせたい!」と考えているではないでしょうか?
今回の記事では、様々な売上アップ施策の中でも、内部対策として最も重要なCV率(商品購入率)を向上させる7つのポイントをご紹介します。
基本的に直ぐに実行できるものばかりですので、是非お試しください。
そして、導入後も定期的に改善を重ねて、少しずつでもCV率が上がるようにPDCAサイクルを回してください。
ポイント①:返品&返金保証を導入
ECサイトで商品を購入するお客様は、「届いてみたらイメージと違ったらどうしよう」「聞いたこともないネットショップだけど、商品の品質は大丈夫なのかな?」など、商品を購入する上で様々な不安を感じています。
そのため、「返品保証」と「返金保証」を導入して、ECサイトのヘッダー部分や商品購入ボタン付近に目立つように表示することで、「満足できなければ返品してお金も返ってくるから」という安心感を与えましょう。
一般的に、返品率は高くても5%ほどです。返品対応に掛かるコストを予め商品価格に反映させておけば、特にリスクはありません。
ポイント②:電話受付の導入
総務省の発表した「平成25年通信利用動向調査」によると、2013年末の段階で、日本のインターネット人口は始めて1億人を突破しました。
今や若い世代だけではなく、小学生から高齢者まで、全ての世代の人々が日常的にインターネットを利用しています。
しかし、インターネット利用の習熟度には世代により差があり、高齢者の多くがネットサーフィンが出来る程度だと言われています。
商品をカートに入れて、小さなフォームに名前や住所やクレジットカード情報を入れて、最終的に購入まで至るというプロセスは、高齢者には難しいものです。
そこで、お客様の年齢層が高いショップは、ぜひ電話受付を導入してください。オペレーターと直接通話することで安心感を与え、電話注文で代金引換にて販売することができれば、高齢者からの購入率は必ず高まります。
ポイント③:CV率の高いキーワードのみPPC広告を出稿
Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを導入すると、検索キーワードごとのCV率を把握することができます。
平均するとCV率は1%前後に落ち着く場合が多いですが、CV率の低いキーワードも高いキーワードも必ず存在します。
そこで、CV率の高いキーワードのみPPCの広告(Google AdSenseなど)を出稿してみてください。広告費は掛かりますが、予めCV率が高いことが分かっているので、ほぼリスクはありません。
ポイント④:購入ボタンを2ヶ所に設置
ECサイトを訪れるお客様は、「購入意欲の高いお客様」と「まだ商品購入に迷いのあるお客様」の大きく2種類に分かれます。
前者は既に購入意欲が高いので、あまり商品説明など読まずに購入する可能性が高いでしょう。
逆に後者は商品説明文をじっくり読み、スペックなども比較検討した上で購入意思を固めます。
そこで、どちらのタイプのお客様の購入も逃さないために、購入ボタンを商品詳細ページの上部と下部の2ヶ所に設置してください。
すぐに実装できる施策ですが、確実にCV率アップに寄与します。
ポイント⑤:送料無料を導入
ECサイト最大手のAmazonが送料無料を導入して以来、お客様が「ECサイトの送料は無料で当前」と考える傾向が強まっています。
その一報で、個人や小さな会社の運営するECサイトでは、送料が発生する場合が多いのが現状です。
「送料無料」という言葉は、商品購入を迷うお客様の判断を後押しする力がありますので、出来るだけ導入してください。
商品単価の低いECサイトの場合には、「○○円以上で送料無料」と打ち出し、商品単価の高いECサイトの場合には、予め送料を織り込んだ価格設定にして「全品送料無料」と打ち出しましょう。
お客様に商品価格以外のコスト負担を感じさせないことが大切です。
ポイント⑥:ギフト包装&メッセージカードに対応
商品ジャンルにもよりますが、ECサイトにおける商品購入の約10~20%はプレゼント需要だと言われています。
クリスマスやバレンタインデー・ホワイトデー、卒業・入学などの季節イベントの他、誕生日プレゼントの需要は年中あります。
そこで、数百円程度の安価な価格設定で、ギフト包装とメッセージカードに対応しましょう。
この2つに対する対応をするだけで、未対応の競合ECサイトと差別化を図ることができます。
また、クリスマス商戦の時期などは、ギフト包装とメッセージカードを無料サービスにすると、CV率をアップさせることができます。
ポイント⑦:複数の決済手段を提供
ECサイトの決済手段と言えば、クレジットカードが定番ですが、最も利用率の高いカード決済でも約55%程度です。
欧米のようにカード決済が定着していない日本では、クレジットカードをECサイトで利用することに抵抗があるお客様も少なくありません。
特に初めて利用するECサイトでは、セキュリティに関する不安や、本当に商品が届くのかという疑念などもあります。
そこで、「銀行振込(前払い、後払い)」「コンビニ決済(前払い、後払い)」「代金引換」など多様な決済手段を提供しましょう。
お客様の多くが、自分が望む決済手段がない場合に、商品購入を取り止めます。いわゆる「カゴ落ち」と言われる現象です。
豊富な決済手段を提供することで、カゴ落ち率を最低限に抑えることができ、CV率の向上を実現できます。
ECサイトのCV率を向上させる施策のまとめ
ECサイトの売上アップを実現する上で、CV率の向上は避けては通れないテーマです。
できるものから確実に導入して、CV率の向上に日々取り組んでください。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。