これからECサイトの出店を考えている方や既に自社ECサイトをお持ちの方で「実際の所、楽天やYahoo!ショッピングといった大手ショッピングモールってどうなの」と気になっている方は多いのではないかと思います。
そこで改めて大手ショッピングモール出店のメリットとデメリットについて考えてみたいと思います。
大手ショッピングモール(楽天やYahoo!ショッピング)におけるメリット
まず大手ショッピングモールにおける一番のメリットはなんといっても”集客の仕組み”がある事です。
ショッピングモール(楽天)には固定客がついており、広告の仕組みも出来ているため、独自にECサイトを出すよりも集客はし易いです。
またそのアクセス数の内訳も当然購買意欲の高いユーザーの割合が高く購入につながりやすいです。
その他には一度売れてしまえば売れ筋としてランキングに上位表示されて、さらなる売り上げ増が望めるのは大手ショッピングモールならではの利点です。
自社サイトではいくら商品が売れてもそのような相乗効果は望めませんので、これは大きな違いです。
大手ショッピングモール(楽天やYahoo!ショッピング)におけるデメリット
ではデメリットは何かと言えばそこもまず”集客の仕組み”になります。
というのもある一定ラインまでの集客は可能ですが、そこからより多くのアクセスと販売を目指そうという段階でどうしても店舗間の競争になります。
ランク上位入賞のための価格競争や広告の競争が起きるため、コストをかけずにより多くの集客をすることが難しいのも大手ショッピングモールなのです。
また、楽天であればそれなりの出店コストもかかります。
Yahoo!ショッピングは出店無料になりましたが、出店数が増えた分やはり広告コストはそれなりに掛かってしまいます。
一番のデメリットとは?
そして何より一番のデメリットは”顧客情報を所有できない”ことです。
顧客のお名前や住所などは分かりますが、メールアドレスが取得できないため、ショッピングモール内でのアプローチしか出来ません。
イメージの問題
楽天もYahoo!ショッピングも今はかなり自由なデザインが可能になっていますが、やはりカートシステムや検索一覧は楽天やYahoo!のシステムに依存していますので、イメージとしてショッピングモールのフィルターがかかります。
その為、あなたのお店ではなくショッピングモール(楽天やYahoo!ショッピング)で買い物をしたというイメージを持たれてしまいますので、イメージを非常に大事にして販売している場合それがマイナスに作用します。
(逆にショップの規模や取扱商品のカテゴリによってはプラスに働きます。)
このような特性をふまえて考えると、大手ショッピングモールに出店する事がプラスになりやすいのは
■多少の価格競争や広告におけるコストを余裕を持って出せる体力がある
■もともとある程度の値下げに耐えられる価格競争力のある商品を取り扱っている
■価格競争などを気にせずとも売れるだけの人気と独自性のある商品を取り扱っている
などの強みのあるショップがより多くのメリットを享受しやすいと思います。
また出店費用その他をすべて広告費用と割り切って見れるのであれば、売り上げをメインの目的としない形式的なフラッグシップショップを出店する場所としてはおすすめできるかもしれません。
逆に先述したようにイメージを大事にしたい場合や、商品の過当な価格競争を避けて独自の市場を形成したい場合などは、大手ショッピングモールへの出店はデメリットが大きいためあまりおすすめできないということです。
大手ショッピングモールへの出店に興味がある方はこのような事を念頭に置いて、自社のスタイルが合うか合わないか検討してみてはいかがでしょうか。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。
ネットショップの売上改善のご相談を3社限定無料で承っております
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