売上アップを実現するスマホ版ECサイトの3つの改善策

売上アップを実現するスマホ版ECサイトの3つの改善策

ECサイト運営者の皆様は既にお気付きかと思いますが、ここ数年でスマホからのアクセスが急増しています。

 

商品ジャンルや顧客の年齢層にもよりますが、既に過半数のアクセスがスマホ経由になっているECサイトが多数派ではないかと思います。

 

スマホの普及に伴い、ユーザーのネット接続時間は急速に増えています。
従来は自宅や会社のPCからしかネット接続していなかった人々が、通勤中や余暇の時間など、四六時中ネット環境にあるのです。

 

これはECサイト運営者にとって、大きなチャンスです。

 

しかし、スマホからのアクセスは、PCからのアクセスに比べて、コンバージョン率(ECサイトの場合は商品購入率)が低いという現象が起こっています。

 

今回の記事では、スマホ経由のアクセスが売上に結びつかない3つの理由を挙げ、それぞれの理由に対する解決策をご紹介します。

 

理由①:スマホの画面サイズが商品購入に適していない

スマホの小さな画面サイズは、ネットショッピングには適していないという指摘があります。

 

スマホ経由で商品購入をしたことのある方なら、PCからの購入に比べて、ユーザビリティの悪さを感じたことがあるのではないでしょうか。

特にユーザーが不便を感じるのは、住所・氏名・決済情報などを記入する「フォーム画面」です。

 

小さな画面に、小さなタッチパネルで文字を入力するのは、非常にストレスが貯まります。

 

逆に言えば、この部分を少しでも改善できれば、コンバージョン率のアップが実現できるのです。

 

解決策①:フォームの入力項目を最小限に減らしてEFO(フォーム最適化)を図る

ECサイトでの商品購入に絶対に必要な項目は、「住所」「氏名」「決済方法」の3点だけです。

多くのECサイトが「郵便番号」「配送希望日」「配送業者」などの項目を設けていますが、これらの項目は必須ではありません。

 

郵便番号を入力してもらわなくても、こちらで調べれば済みます。

配送業者も、スマホ経由のアクセスの場合には、1社に絞って選択する必要がないようにしましょう。

配送希望日に関してはユーザーの利便性の向上にも寄与しますので、任意入力という形であれば設置しても良いでしょう。

 

皆様が運営しているECサイトの購入画面を吟味して、必要最低限の情報だけを入力してもらうようにしてください。

 

理由②:スマホユーザーはスキマ時間に商品購入ではなく情報収集をしている

スマホユーザーの多くが、商品購入ではなく情報収集をしています。このことは、皆さんもご自身の経験として理解できるのではないでしょうか。

 

自宅や会社でのちょっとしたスキマ時間や、電車やバスなどの移動時間、寝起きや就寝前のベッドの上など、ちょっとした時間にスマホでニュースを読んだり、ブログを読んだり、気になることを検索したり。

 

つまり、スマホを利用している時に、ユーザーの意識は購買行動に向いていないのです。

 

では、どうすれば、スマホ経由のアクセスを商品購入に結びつけることができるのでしょうか。

 

解決策②:ユーザーの求める情報を提供して、その先に商品を紹介する

解決策として最も効果的なのは、スマホを利用するユーザーの目的に合致したコンテンツを作成すること、つまり、ユーザーの求める情報をコンテンツにして提供することです。

 

多くのECサイトが、会社概要や特商法表記や決済フローなどの最小限の情報を除いて、全て商品詳細ページになっているのが現状です。

 

そこで、自社のECサイトが扱う商品ジャンルに合った情報提供をして、他社との差別化を図って下さい。

 

たとえば、靴を販売するECサイトを運営していると仮定します。スマホユーザーは、「靴 通販」や「靴 ブランド名」などの購買キーワードで検索することは稀です。

 

どちらかというと、「靴擦れ 解消」や「靴 梅雨 メンテナンス」などの悩み系キーワードで検索することが多いのです。

 

そこで、靴擦れ防止策を記事にした上で、靴擦れしにくい工夫のある靴を紹介して販売する。

あるいは、梅雨時の靴のメンテナンス方法を記事にした上で、防水加工を施した靴の紹介をするのです。

 

そして、細切れのスキマ時間に閲覧していることも考慮する必要があります。

次に閲覧した時も直ぐに情報にたどり着けるように商品詳細ページに「お気に入りに追加」などのボタンを設置してください。

電車の移動中などにお気に入りに追加して、就寝前のベッドの上で購入する人が意外に多いのです。

 

まずは、ユーザーの求める情報を提供した上で、その先に商品紹介をし、スキマ時間に閲覧しているユーザーの対策をする。

 

この流れを辿れば、スマホ経由のアクセスのコンバージョン率を向上させることができます。

 

理由③:商品購入ボタンの場所を見つけにくい

最近は、レスポンシブウェブデザイン(ブラウザの横幅によってサイトデザインを柔軟に調整する機能)の普及によって、多くのWEBサイトがスマホ対応しています。

 

皆様が運営するECサイトの多くも、既にスマホ対応しているのではないでしょうか。

 

スマホでは、画面の横幅が極めて小さくなることから、ページが縦長になり、何度もスクロールしなければ、全てのコンテンツを確認できません。

 

PC表示であれば、商品紹介文の末尾に購入ボタンを設置すれば、ファーストビューもしくは1スクロールで購入ボタンを押せますが、スマホでは一番下までスクロールする必要があるのです。

 

なかなか商品購入することができず、痺れを切らしたスーザーは、あなたのECサイトから離脱して他のページに行ってしまうでしょう。

 

では、どうすれば、購買意欲のあるスマホユーザーを逃さずにコンバージョンさせることができるのでしょうか。

 

解決策③:スマホ表示では購入ボタンを複数設置する

最も有効な解決策は、スマホ表示の際に、購入ボタンを複数設置することです。

 

まず、購買意欲の高いユーザー向けに、ファーストビューに購入ボタンを1つ設置します。商品タイトルの直下、もしくは商品画像(1枚目)の直下が良いでしょう。

 

次に、商品説明文の直下に、もう1つ購入ボタンを設置します。そして最後に、スペック情報の直下にもう1つ購入ボタンを設置しても良いでしょう。

 

そうすることで、購買意欲の高いユーザーも、商品説明文を読んでじっくり検討したいユーザーも、スペックを見て購入判断をしたいユーザーも、全て逃すことなく、効率的にコンバージョンさせることができるのです。

 

売上アップを実現するスマホ版ECサイトの3つの改善策のまとめ

スマホ経由のアクセスはこれからも伸び続けることが予想されます。ECサイトを運営する上で、もはやスマホ対応は避けては通れないテーマです。

 

スマホユーザーの特性や、スマホ画面特有のユーザビリティなどを考え、少しでもユーザーにとって使いやすいECサイトの構築を目指して下さい。

 

山中洋史

コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka

ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。

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