仕入れ販売をしているネットショップ運営者にとって、時間的にも金銭的にも非常に大きな負担になるのが、販売する商品の仕入れではないでしょうか?
実際に仕入れに出向くには膨大な時間が掛かりますし、ネット仕入れであっても商品選定に忙殺されることになります。
また、本当に売れるかどうか分からない状態で、最初に仕入れ資金を投資することになりますので、結果として在庫リスクに晒されることになります。
そこで、今回の記事では、リスクゼロでネットショップを開業する無在庫販売のノウハウをご紹介します。
輸出と輸入を併用することで為替リスクもゼロにできる場合もある方法ございますので、参考にしてみてください。
ネットショップ運営の最大のリスクとは!?
冒頭でも述べたように、ネットショップの最大のリスクは、商品仕入れに失敗して膨大な在庫を抱えてしまうことです。
多くの商品が売れ残って在庫になってしまうと、倉庫費用などの管理コストも発生し続けますし、次の仕入れのための資金も確保できず、ネットショップとして運営に行き詰まることになります。
在庫を抱えてしまう最大の原因は、売れる商品を事前に選定できずに、仕入れた商品が結果として失敗で、消費者に購入してもらえないことです。
よほど優秀なバイヤーでもない限り、消費者のトレンドを的確に掴んで、流行に合致した仕入れを継続することは非常に困難です。
在庫リスクをゼロにする無在庫ネットショップ開業
そこで、在庫リスクをゼロにする方法としてオススメなのが、無在庫販売によるネットショップ開業です。
通常のネットショップ運営では、「仕入れ」⇒「ネットショップで販売」⇒「消費者による購入」⇒「商品発送」という流れになります。
手元にある商品だけを販売するという、一般的なスタイルです。
一方、今回の記事でご紹介する無在庫販売ネットショップでは、「ネットショップで販売」⇒「消費者による購入」⇒「仕入れ」⇒「商品発送」という流れになります。
手元にない商品をネットショップで販売し、実際に売れてから、商品を仕入れるのです。
この方法であれば、実際に売れた商品だけを仕入れて発送するため、在庫リスクは完全にゼロです。
在庫を抱える必要がないので、元手資金がほぼゼロの状態でも開業できます。
また、倉庫代などの管理費用も発生しないため、非常に効率的なネットショップ運営を行うことができます。
たとえば、仕入れ値20,000円の商品を30,000円で販売した場合、お客様から入金された30,000円で仕入れを行えば、すぐに手元に10,000円の利益が残ります。
手元資金ゼロで開業しても余計な経費などが掛かりませんので、軌道に乗せるまでこの方法で運営し、得た利益で次の展開をするのも良いも知れません。
ただし、信頼やモラルを守るためにも、商品発送までに時間が掛かることは必ず表記をしてください。
無在庫販売による輸出ビジネス
無在庫販売による輸出ビジネスを行う場合は、外国で人気のある日本の商品を販売します。
在庫を手元に置く必要がないので、少しでも売れる可能性があるものは出品することです。
オススメのジャンルとしては、カメラ・炊飯器・加湿器などの「家電製品」、AKB48・乃木坂46・嵐・SMAPなどの「アイドル関連」、ゲームソフト・玩具などの「趣味関連」、などです。
漫画・アニメDVD・フィギュアなどの「アニメ関連」などです。
これらのジャンルは、日本が世界の市場をリードする分野ですので、世界中を相手に商売することができます。
商品説明を英語で記載する必要がありますが、翻訳ソフトなどを使っても構いません。
商品写真は販売元の公式サイトの画像が使用可能か確認してから使いましょう。
無在庫販売による輸入ビジネス
無在庫による輸入ビジネスを行う場合は、商品が売れた度に海外に仕入れに行くことは現実的ではありませんので、基本的にネット仕入れを行います。
日本で売れそうな商品を扱う海外のネットショップを見つけて、全ての商品を自分のネットショップに商品登録しましょう。
商品説明については、翻訳ソフトを使ってベースを作り、その後不自然な箇所を手直ししたり、より分かり易く商品の良さが伝わるようにコンテンツを追加しましょう。
オススメのジャンルとしては、衣類・バッグ・靴などの「有名ブランド商品」、陶器・置物などの「骨董品」、アジア雑貨・北欧雑貨などの「各国雑貨」、バイク関連・ミリタリー関連などの「趣味関連商品」などです。
日本で販売されていない商品を扱えば、国内市場を独占することができますし、既に国内販売されている商品であっても、価格で対抗できる可能性が高いので、競合調査をしつつ、利益が上がりそうなジャンルであれば、積極的に攻めると良いでしょう。
輸出と輸入を両立することで為替リスクもゼロに
輸出ビジネスにしろ、輸入ビジネスにしろ、国境を跨いだビジネスを行う上で、自分ではコントロールできない大きなリスクが為替変動です。
ここ2年ほどの短期間でも、1ドル=75円だった円高時代から、1ドル=105円前後の円安時代に大きく動いています。この為替変動によって、利益が大きく増えたり、逆に大幅な赤字に転落したりする可能性があります。
しかし、売上ベースで輸出と輸入が同等程度になるようにビジネスを行うと、輸出が低調なときには輸入が好調になり、輸入が低調なときには輸出が好調になりますので、本来は個人がコントロールできない為替リスクの部分を減らすることができます。
輸出と輸入を併用した無在庫販売により、リスクを抑えたネットショップ運営ができるのです。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。