ここ数年、ECサイトのマーケティング手法として、アフィリエイトを活用したマーケティングが注目を集めています。
商品が売れるなどして収益が上った際に、アフィリエイトパートナー(アフィリエイター)と収益をシェアする仕組みで、完全に成果報酬型になりますので、アフィリエイト報酬の設定を間違わなければ、広告費が赤字になるリスクはほぼゼロです。
今回の記事では、ECサイト運営者がアフィリエイト・マーケティングを導入する際に必要となる知識をまとめてご紹介します。
アフィリエイトの仕組みはどうする!?~ASP型と自前型~
アフィリエイト・マーケティングを導入するためには、各アフィリエイターに追跡可能なURLを発行して、成果を正確に把握し報酬を支払う仕組みを構築する必要があります。
ただ単にURLを紹介してもらうだけでは、誰からのアクセスが売上に繋がったのか把握できないため、アフィリエイトの仕組みを活用することができません。
予算規模の大きなECサイトであれば、A8.netやValueCommerceなどのASPを活用すると良いでしょう。
専用の担当者が付き、ランディングページ作成や効果的な報酬単価設定のアドバイス、アフィリエイターへの周知などの手助けを得ることが出来ます。
マーケティングに詳しくない場合でも、安心してアフィリエイトを活用することができます。
逆に、予算規模の小さな個人や中小企業が運営するECサイトの場合は、ASPと契約を結ぶことが困難ですので、自前でアフィリエイトの仕組みを構築する必要があります。
PostAffiliateProなどの専用ツールを使えば、アフィリエイターに個別にリンクを発行し、Affiliate経由のクリック数・販売数などを把握することができます。
PostAffiliateProは、一番安いプランであれば、約25000円(199米ドル)で購入できますので、それほど大きな負担にはならないでしょう。
アフィリエイターを確保するために
さて、アフィリエイトの仕組みを構築したら、次に自社商品を宣伝してくれるアフィリエイターを確保する必要があります。ASPを活用する場合は、各ASPが数万人~数十万人単位のアフィリエイターを抱えていますので、全くアフィリエイターを確保できないという事態に陥ることはありません。
自前でアフィリエイトの仕組みを構築した場合は、ゼロからアフィリエイターを確保する必要があります。
既に自社ショップで商品購入してくれた顧客にたいして、ブログやSNSでの宣伝を依頼したり、自社商品と親和性のあるジャンルでブログ・サイトを運営している人に個別にコンタクトを取ったりして、アフィリエイターを確保する努力が必要になります。
報酬設定と特別単価設定
アフィリエイターが、どの広告案件をアフィリエイトするか決める最大の基準は、報酬単価です。同ジャンルの商品をアフィリエイトするなら、報酬が2000円より3000円の案件を選びます。
報酬比率1%の案件よりも、3%の案件を選びます。特に商品やショップの認知度が低い初期段階では、赤字にならない程度に報酬単価を高めに設定することをオススメします。
ある程度の認知度を獲得できれば、徐々に報酬単価を下げることも可能になります。
また、アフィリエイト・マーケティングを始めると、毎月多くの売上を立ててくれるアフィリエイターが現れます。彼らの存在は、ECサイトの売上を安定的に向上させるために不可欠ですので、通常の報酬単価よりも高い特別単価を設定して優遇すると良いでしょう。
アフィリエイターとの関係構築・維持
アフィリエイターの多くが、個人でサイトやブログを運営している「個人事業主」です。
そのため、同じマーケティングでも、広告代理店などを使う場合よりも、個人と個人の信頼関係が重要になります。
相手が生身の人間であることを意識して、個人と個人の信頼関係を構築することが、長期的な関係構築に繋がります。
また、アフィリエイターは基本的に集客のプロです。彼らを信頼して、商品写真や商品の特徴など、アフィリエイターが商品を宣伝する上で役立つ情報は、積極的に開示するようにすると、積極的に商品を紹介してもらえます。
アフィリエイターが売上を上げることは、ECサイトの売上に直結しますので、目指す方向は同じだと言って良いでしょう。アフィリエイターが自社商品を紹介しやすい環境作りを意識しましょう。
アフィリエイト・マーケティングのまとめ
今回の記事では、ECサイトにおけるアフィリエイト・マーケティングをご紹介しました。
ASPと契約して本格的に取り組むには、ある程度の規模の予算が必要になりますが、自前でアフィリエイトの仕組みを構築すれば、低予算で始めることができます。
ぜひ、これからのマーケティングの一貫として、積極的に検討してみてください。
コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka
ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。
ネットショップの売上改善のご相談を3社限定無料で承っております
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