そごう・西武のオムニチャネル戦略。ネットとリアルの利点を融合した新サービスを展開。

そごう・西武のオムニチャネル戦略

そごう・西武は11月22日、川崎市のグランツリー武蔵小杉に「西武・そごう武蔵小杉SHOP」をオープンしました。

 

「西武・そごう武蔵小杉SHOP」は、約2200平方メートルの小型店ながら、ネットショップと実店舗販売の両方の良さを取り入れた新しいスタイルの店舗です。

 

ここでは、品ぞろえを補完するとともに、ITをフルに活用した新サービスを導入しています。

これは30代女性を主要ターゲットとしたものです。その目的はネット通販に慣れた客層をさらに刺激し、囲い込もうというものです。

 

具体的には、「ご試着サービス」、「ライブショッピングサービス」、「お取り寄せサービス」の3つのサービスを展開しています。

 

予約・試着・接客まですべてウェブで行う新サービス

「ご試着サービス」とは、婦人服と雑貨の6000型の中からユーザーが気になる商品をウェブ上で予約し、武蔵小杉SHOPで実際に試着できるというものです。

 

試着は、新店舗の専用のフィッティングルームで行います。

試着予約は1回4着まで。店舗に商品が到着してから1週間以内であればいつでも可能です。

将来的には紳士服も扱う計画です。

 

二つ目の「ライブショッピングサービス」は、西武渋谷店、そごう横浜店とライブ中継を結びます。

渋谷と横浜で扱う商品を武蔵小杉SHOPの専用ルームからテレビ越しに接客が受けられるという仕組みです。<

お客さんは、両店舗の販売員とライブで会話しながら品定めができるのです。このサービスは電話、Web、店頭で予約できます。

 

そして、「お取り寄せサービス」として、入り口付近に各サービスの窓口「ショッピングエディターズデスク」を設置しています。

 

なお、今回は30代女性がターゲットとの事ですが、やはり女性の方が試着をしてファッションとショッピングを一緒に楽しみたいという欲求が強いのかもしれませんね。

特に、ネットショップで即決し辛い高額な商品には有効ですね。

 

そして、試着せずネットで購入した時にありがちなイメージとの相違という不満足も発生しません。

また、来店して頂くことでついで買いも増え、結果的に顧客満足度と顧客単価の両方のアップが期待出来るのではないでしょうか。

 

さらに、ウェブ上から予約して貰うため、顧客情報も得られます。つまりコンタクトポイントも増やせます。

まさにネットとリアルの利点を融合したサービス展開だと思います。

 

山中洋史

コンサルタント紹介:Hiroshi Yamanaka

ネットショップのユーザビリティや導線の設計を手掛けるデザイナー兼コンサルタント。
最近はUSPの構築など戦略全体から手掛ける事も増えているため、
クライアントの価値観や物事の本質を見極めることを心掛けている。

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